人事担当者であれば知っておきたい職場ハラスメントですが、パワハラ、セクハラなどといったよく耳にするワードの他にもいくつかのハラスメントの種類があります。今回は企業の抱える職場ハラスメント問題とその種類についてご紹介します。

パワハラ、セクハラ 職場のハラスメント

1999年4月、男女雇用機会均等法「女性労働者に対するセクシュアルハラスメント(セクハラ)防止のための配慮義務」がスタートし、2007年4月には保護対象を男性にも広げて、「男女労働者へのセクシュアルハラスメント防止の措置義務」に改正されました。

令和2年度に行われた厚生労働省の実態調査によると、過去3年間での勤務先でのハラスメントを一度以上経験した者の割合は、パワハラが31.4%、顧客等からの著しい迷惑行為が15.0%、セクハラが10.2%という結果が出ています。

また、ハラスメントを経験した者と経験しなかった者とで職場の特徴についての回答を比較すると、下記項目が両者間で特に差の大きい特徴となりました。

【職場の特徴】
・上司と部下のコミュニケーションが少ない/ない
・ハラスメント防止規定が制定されていない
・失敗が許されない/失敗への許容度が低い
・残業が多い/休暇を取りづらい

同じく企業に対する調査では、ハラスメントの予防・解決の取組を進めるに当たっての課題として最も比率が高かったのは「パワハラかどうかの判断が難しい」で、回答企業全体の65.5%が課題としてあげていました。

やはり職場においては、労働環境や上司・同僚との人間関係であったり、社内の管理体制不足がハラスメント発生につながりやすいことが見受けられます。

参照:職場のハラスメントに関する実態調査について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000165756.html
※数値は令和2年度の職場のハラスメントに関する実態調査報告書より引用

〇〇ハラ、どんなハラスメント?人事が知っておきたい職場のハラスメント種類

「ハラスメント」とは英語のharassmentに由来し、嫌がらせという意味です。日本では「〇〇ハラ」と略されて呼ばれることが多いです。
例えばパワハラ、セクハラといったワードはかねてからよく耳にするハラスメントの種類ですが、働き方の変化にともなって、ハラスメントに関するワードも増えています。それでは人事が知っておきたい職場のハラスメントにはどんな種類があるのか見ていきましょう。

【1】パワハラ

パワーハラスメントの略語です。パワハラとは、組織内での地位や人間関係などの優位性を利用した嫌がらせ行為を指します。2020年6月「改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)」が施行され、2022年4月からは中小企業も法令対象となり義務化されました。パワーハラスメントを行った者には懲戒規定があるなど、防止に関する対応が進んでいます。

【2】セクハラ

セクシュアルハラスメントの略語です。セクハラとは性的なハラスメント、嫌がらせや迷惑行為を指します。2020年6月のパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)のスタートと合わせて、男女雇用機会均等法のセクハラ防止対策も強化されました。

【3】マタハラ・パタハラ

マタニティ・ハラスメント、パタニティー・ハラスメントの略語です。マタハラは妊娠・出産を理由とした女性労働者に対する解雇や雇い止め等といった嫌がらせ行為、パタハラは育児に関わる休暇や時短を申し出る男性労働者に対する嫌がらせ行為を指します。2017年1月に男女雇用機会均等法が改正され、「マタニティハラスメント(マタハラ)防止の措置義務」が追加されました。

【4】アルハラ

アルコールハラスメントの略語です。飲み会への参加強要や、アルコールの場における一気飲みの強要など、飲酒に関連した嫌がらせや迷惑行為を指します。交流の場として飲み会が盛んだった飲みニケーション世代と、飲み会を不要と考える若い世代の価値観にギャップが生まれており注意が必要になっています。

【5】ヤメハラ

辞めさせないハラスメントの略語です。会社を辞める人、辞めようとする人、退職予定者に対するハラスメントを指します。主に上司や先輩が退職させないように嫌がらせを行う行為のことですが、企業の人手不足や若者の離職率増加などにも起因して増加傾向にあります。

【6】テクハラ

テクノロジーハラスメント(テクニカルハラスメント)の略語です。ITの知識が乏しい、パソコンやスマートフォンなどIT機器を苦手とする人へのいじめや嫌がらせ行為を指します。IT時代特有のハラスメントとして慎重に対応すべき問題になっています。

【7】リモハラ

リモートハラスメントの略語です。リモートワーク(テレワーク)の普及で増えたハラスメントです。映像で映された自宅などに関しての発言や強要、打ち合わせを連絡しないなどの嫌がらせ行為などがあります。リモート環境に慣れていないと、相手との距離感を見誤って意図せずハラスメントにつながってしまうケースもあるため十分に注意が必要です。

【8】スメハラ

スメルハラスメントの略語です。英語のsmell(臭い)に由来し、体臭や口臭などの臭いによるハラスメントを指します。このハラスメントに関しては当事者が無自覚なケースも多いため、相手を傷つけないように配慮をした上で対応をしていく必要があります。

【9】オワハラ

就活終われハラスメントの略語です。企業が入社して欲しい学生や面接者に対して、他社への就職活動をやめるように促したりプレッシャーをかけたりするハラスメントを指します。
内々定を出した学生に内定の条件として人事のオワハラが発生した実例もあり、過去には社会問題にもなっています。人事担当者は特に気を付けておきたい行為です。

人事が知りたい職場ハラスメントの対応

時代の変化、働き方の多様化とともにハラスメントの種類も増えています。人事に相談がくることもあるのでしょう。働きやすい職場づくりのためにも人事担当者は色々なハラスメントについての問題点や、どんな種類がハラスメントになっているのか、まずは知ることが重要です。

厚生労働省のハラスメント対策総合情報サイト「あかるい職場応援団」では、人事担当者が知っておきたいハラスメント対策についての詳しい情報がまとめられているので大変便利です。このような情報サイトも活用しながら、自社の職場ハラスメント対策の見直し等を行っていきましょう。

参照:あかるい職場応援団 「社内でハラスメント発生!」人事担当の方
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/jinji/

オンライン採用活動において応募者集めまで手が回らないとお悩みの企業様は、採用サーチが御社に合ったIndeed運用代行企業をご提案いたします。是非、お気軽にご相談ください。
https://reiwa.careers/contact/