SNSなどを中心に「配属ガチャ」当たり、「上司ガチャ」ハズレなどという言葉を見かけるようになりました。これは配属先や上司を選べない不安な心境をソーシャルゲームなどのガチャになぞらえた俗語です。近年では転職の要因の一つにもなっており、転職につながらないよう人事ができる事について考えてみたいと思います。

配属ガチャ・人事ガチャとは

「配属ガチャ」「人事ガチャ」とは、社員が希望する勤務地や職種に配属されるか分からない状況を、運次第で引いてみないとわからないカプセルトイのガチャガチャや、ソーシャルゲームのガチャになぞらえて生まれた言葉です。関連した言葉でいうと、子どもは親を選べないという意味で「親ガチャ」が若者を中心に広まり、2021年の流行語大賞にもノミネートされました。

人事において、社員全てを希望通りの配属にすることは難しいです。人事側は社員の適性を判断した上で配属先を決めているにも関わらず、社員側が選べない状況を「配属ガチャ」「人事ガチャ」「上司ガチャ」などと呼び、これらを当たり、ハズレ、失敗などと皮肉も込められた表現を使っています。
これらが新しい言葉として話題になったことから、2023年には藤井薫著で「人事ガチャの秘密-配属・異動・昇進のからくり」という本も発売されました。人事部管理職へのヒアリング調査をもとに、人事異動のパターンを分析したもので、一見ブラックボックスのように思われる人事異動を解明する内容になっています。

配属ガチャにハズレて転職?

配属ガチャにハズレた、上司ガチャにハズレたという理由で転職をしようとする人材もいます。配属にこだわりがあると、希望の配属先でなかった場合に仕事のモチベーション低下につながったり、苦手な上司がいると職場でのストレスが余計にかかったりします。配属を希望通りに選べないことが人事では当たり前のことではあっても、「ガチャ」と呼ばれ転職の要因になってしまっています。

これらは自分の思い通りに行かないから転職すると捉えることもできるので、それが甘えだ、わがままだという声もあります。しかしながら、現代の働く世代がこれまで以上に「配属」や「上司」に重きを置いている人材が増えてきているとも言えます。配属ガチャがきっかけの転職の背景には、これまで以上に配属に関する希望の強さやこわだりが浮き彫りになっています。

就職先を決める際、かつては仕事内容よりも企業の知名度・規模・待遇面などを重視する人材が多かったのですが、現代はライフスタイルの変化や、スキルアップ、キャリアアップなどを理由に転職することが当たり前の時代になっています。ストレスのない環境へのこだわりや、自身のキャリア形成に見合った配属先や上司に対する要望がより強くなっていることがうかがえます。

配属はガチャではない。人事ができること

ここで重要なことは配属決定はガチャではないということです。人事の配属決定は企業の経営戦略や人員計画など総合的な判断の下行われているものであり、決して運試しのようなガチャではありません。

ただ、人事部として把握している内容も社員にとっては分かりづらい所があり、そこから生まれる不満や不安から「ガチャ」と言われてしまうのも仕方がない面もあります。配属や上司への不満がでるのは以前からあることで珍しいことではありません。

人事としてできることは、配属に関する希望のヒアリングを怠らないことと、なぜこの配属になったのか背景の丁寧な説明を行い、転職へとつながらないよう十分に配慮することです。人事部と社員の意思を共有し、双方の齟齬がないよう理解・共感してもらえるように努めましょう。

配属ガチャに負けない人材を集めたい

人事としては「配属ガチャに負けた」「ガチャにハズレたから転職」とはならない人材を集めて育てたいと思うはずです。配属ガチャに負けない人材を集めるためには、企業ごとに適した採用活動を行う必要があります。いざ求人募集を始めてもなかなか成果に結びつかない、欲しい人材が集まらないといった状況が続いた場合には、まずは人材が集まらない理由について検討してみてください。

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